TOP就活ヒント

田中洋先生の就活アドバイス
 田中洋先生は鞄d通の新聞局、マーケティング局で活躍され惜しまれながら中途退職され、現在中央大学MBA教授として活躍されています。マーケティング、ブランド論、広告効果論を中心に多くの著作があります。(D社時代は業務の傍ら、採用面接を行い、また、法政大学教授時代はゼミ生を指導しマスコミ関係はじめ、有名企業に多数合格させています。)
 最近twitter上で就活アドバイスを発表されていたのでご本人の了解のもと、掲載します。

*印は鈴木のコメントです。
なお、「鈴木のコメント」なしで全文を一括して読みたいという方は、「田中洋先生の就活アドバイス一覧ページ」をご覧下さい。(こちらをクリック

就活アドバイス1就活で以前学部学生に言っていたこと1:面接で「アルバイト」・「旅行」・「サークル活動」の3つの話題を売り物にしたり、口にしないこと。なぜなら多くの人が似たような経験を述べるので、まったく差がつかない
 ※同感です。特に「アルバイト」でリーダーになったとか、「よい接客をしてお客から喜ばれる」というのは長くやっていれば当たり前です。サークル活動は部長をやっていたり、何か大きい賞をもらったようなことがあれば云っても良いでしょう。

就活アドバイス2:もしもアルバイトの経験を語りたいならば、「病院で死体を洗うバイトをやりました」のような思わず聞いてみたい話題ならばOK。コンビニのバイトで接客をすることの楽しさを知りました、などはNG。
 ※「死体を洗うバイト」はあまりないのですが、要するにアルバイトネタは面接委員は「耳たこ」です。

就活アドバイス3:しかしながら、面接で話すべき話題はこれを話せばよい、というものがあるわけではない。何を話すかよりも、どのように話すかが重要。たとえば自分の散歩の経験について1時間話せるようにしてみてはどうか。
 
就活アドバイス4:かつて私が担当していた学部ゼミは就職は比較的良いゼミだった。観察していると、当り前のようだが、「志」をもった学生のほうが、ない学生よりも、就活では優秀な成績を収めた印象がある。志があると、語ることに一貫性と説得力が生まれるせいでは。
 ※私は女子大に居て、一般職が就職の中心でしたが、それでも広告をやりたいという強い熱意を持った人は仮に広告がダメでも総合職や中堅以上の企業に入っていました。

就活アドバイス5: 私が入社試験面接担当をしていたころ、志願してきた学生で勉強のことを語る人が少ないのに気づいた。私はこういう勉強をしてこういう成果を出しましたで十分売り物になるはずなのに。ソニーの技術者採用の人も、大学の研究の話でその人の実力がわかるとのこと。
 
就活アドバイス6:アイコンタクトはごく簡単な訓練次第ですぐにできるのにも関わらず、それを準備する学生はごく少ない。友人同士で向き合って座り、目を見ながら話す訓練が有効。最初は誰でも笑いだすが、慣れるとアイコンタクトが容易にできるようになる※(スズキからコメント)
 ※これも田中先生がD社現役の時によく言っていたことです。外国人相手にプレゼンをするときは必ず目を見て話すのです。私の体験ですが、ビジネススクールである日本人がプレゼンをしたときに段々スクリーンの方に向きだして、最後はスクリーンに話していました。その場の学生(ほとんど欧州人)はくすくす笑っていました。私ではないですよ。

就活アドバイス7:前任校でゼミを担当していたころ、氷河期にはゼミに参加を希望する学生が殺到し、氷河期が過ぎると学生志願者がどっと減る現象を目にしてきた。ゼミは日本独特の制度だが、活用次第で大きな武器になる。
 ※私のいた女子大でも不況になると情報技術だとかプログラミング専攻のゼミが増えますね。専門職志向が強まるようです。

就活アドバイス8:ある消費財企業で「エントリーシートにどのように対処していますか?」とお伺いしたら、「自分が審査員のときESだけではよくわからないのでいい加減に採点しました」と。確かにESだけで判定できるわけがない。ESで優等生の答案を書いてもしょうがない
 ※先日もテレビで言っていましたが、ネット就活時代になり有名企業にはESが殺到します。そこで企業の対応策はESを難しくして応募を諦めさせるか、あるいは悪いなぁと思いながらも「雑に」審査することになります。もちろん外注に出している企業もあります。

就活アドバイス9:多くの企業の面接委員が無意識に判定の基準にしているのは、「この人間がわが社に入社したとき、自分がいっしょに働きたいかどうか」。だとしたら面接では「この人といっしょに働きたい」という思いを持つことが必要かも。
 
就活アドバイス10:その企業の業務内容に通じていることはある程度必要だが、過剰に詳しくなる必要もない。広告会社で面接を担当していたとき「広告研究会で広告を研究しました」という学生はほぼ例外なく落とした。こちらの内心の反応は「学生に何がわかる!?」というもの。
 ※同感ですね。私も広告のことがあまりに詳しい学生は敬遠しました。もちろん広告に関心があることは必要なのですが、広告以外のことに独自の視点を持っている人が欲しいのです。

就活アドバイス 11以降に続く