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田中洋先生の就活アドバイス11〜20

*印は鈴木がコメントを付けました。


就活アドバイス11:「優等生」的なフツーによく書けたESや自己アピールを書いてもしょうがない。多少のリスクはあっても、どこかフツーじゃないポイントがなければ面接担当はツッコミようがなくなる。

*就活関連本(たとえば「必ず合格するエントリーシートの書き方」など)に書いている内容を見ると、よく書けていて私もなるほどと思う。しかし、問題は書き方ではなく、内容だと思う。おそらくこういう受験対策本の事例をまねして何百も(あるいは何千も)企業の担当者のもとに届く。だから読む方は「何だ、これも同じパターンか・・」と思ってしまう。

就活アドバイス12: 広告会社で面接担当をしていたとき「広告が好きです」という方がたくさん志願してこられた。「どう好きなのですか?」と聞くと、「はい毎日テレビを見ていました」・・・それって単なるテレビ好きってことじゃ・・・好きならば徹底して広告を研究し分析してもらいたかった。

*私も面接をしていて「どんな広告が好きですか」と聞くことが多かったが、答えはそのときに一番流れているコマーシャルが多かった。「どうしてですか」と尋ねると「白い犬が喋ったりしてユーモアが感じられ思わず興味を引きました」という程度で、その先に話が続かない。田中先生のアドバイスにあるとおり、徹底してCMを見るとかストーリー、映像、サウンド、音楽、タレントなどをきちんと分析するとか、友人と特定のCMについてディスカッションしたりして、人によって受け取り方が違うとかそういう話まで展開すれば面接委員も話をききたくなる。

就活アドバイス13: 10分面接で何かを話そうと思ったら1時間話すネタを用意すべきだと思う。10分間の話に対して10分間分の話しか用意しなければ、それ以上話が展開できるはずもない。

*これは田中先生のおっしゃるとおりだが、かなり難度は高い。逆に言えば60分話せないようなネタは自己PRにならないと言うこと。私がD社に入って新入社員リーダーから一番はじめに言われたことは「たとえばコーヒーについて一時間話せといわれたら話せるようになれ」だった。

就活アドバイス14: 面接のとき、採用の可能性が高い人とは「もっと話したい」という思いが残る人だった。最初に履歴書を見て「あ〜この人とは何をこれから話したらいいのか?」と言う人は可能性が?。面接担当者に「ここをつっこんで聞いてみたい」と思わせる仕掛けが欲しい。

*これは全く同感。こちらが話題を用意しなくてもどんどん話を発展させてくれる学生が○。一番困るのは一問一答式ですぐ終わってしまい、話に仕掛けがない学生。面接委員は次から次へと質問を考えなければならない。途中で憎しみすら感じる(笑)。
私の経験では女子大の学生、地方大学の学生に多かった。


就活アドバイス15:面接で笑いがとれる人は決定率が高い?本当かどうかは?しかし笑いをとれるだけの余裕と、ユーモアのセンスは重要。D社で昔々面接で一言もしゃべらなかったが合格した人が言った最後の一言「男は黙ってサッポロビール」。都市伝説かもしれない。

就活アドバイス16:面接担当者の心理は、1)長時間の面接で疲れている、2)有為な人材に巡り合わない、3)しかしいらつきを抑えて丁寧に面接する、という感じ。こちらが楽しくなるような面談が最高。面接とは面接担当者を楽しませエンタテインさせることにほかならない。

*全くその通りです。面接が新鮮なのははじめの数人までであとは基本的に苦痛。学生が変わるたびに「よし今度こそ手応えのある学生がくるぞ」と気持ちをかき立てて面接にのぞむが、はじめの1,2分で落胆する。人事からはしっかり10分話をしなさいと言われるので(面接時間が短いと「D社の人は話を聞かないで落とした、けしからん」と思われる)一生懸命話をつなぐ。

就活アドバイス17:その企業の志願動機は最も重要な質問の一つ。必然性が感じられることはもちろんだが、その人の個性や持ち味が反映していることが大事。マニュアルを見て考えたな、と簡単に見破られるのはNG。ここだけはとにかく自分のオリジナリティを考えること。

*私のESの書き方の所にも書いたが、なぜその会社に入りたいのかをきちんと整理して欲しい。それもたとえば「広告を作りたいから」という単なる願望ではなく、「私の持っている力はこういう能力だからそれを生かして消費者を説得する広告を作れる」とまで言って欲しい。そうするとその点について学生と面接委員が議論が出来て、その学生の能力と意欲をくみ取れる。

就活アドバイス18:「広告研究会」で広告を研究したと言う学生が評価できない理由。単にまともに勉強してないことが明らかだから。広告研究会は多くが海辺で夏にお店を出した、CRを作りました、がほとんど。面接担当者だってまともに勉強してないので余計腹が立つわけ。

*以前D社では志望者全員と面接をしていたから色々な学生がきた。某大学の女性がきて「私は友達とのイベントを作るのが上手です」という女子学生がいた。「もちろん私なんか受かるはずがないから記念に握手して下さい。」といわれて、おもわず目が点になった。

就活アドバイス19:こういう超氷河期に何を考えたらいいのか。限られた自分の力をどう集中するか。自分が有利に戦いを進められる企業領域はどこか。こういうときだからこそ志をもつことがいっそう重要になる。

*田中洋先生のゼミ生を知っているが、彼ら(彼女ら)に共通しているのはとてもモチベーションが高いこと。マーケティングをビジネスで活用しようと言う志の高さはみな持っていた。


就活アドバイス20:もしも本気である業界を目指すのならば、中途半端ではなくて本格的にその業界なり商品について研究してみてはどうなのか。仮に広告会社志望ならば一週間すべてのTV広告を記録して何が有効な訴求なのかを分析してみてはどうか。

次に続く