<マスコミの効果プロセス>
 主な考え方は以下の通りです。

 1議題設定効果 マスコミでよく取り上げられるテーマは世の中の重要な争点だと考えられる

 2涵養効果     テレビ(番組)の世界は実際の世界の縮図だと認識する

 3沈黙のらせん  世論の大勢の意見に反論しないで沈黙を守る

 4二段階の流れ  情報はオピニオンリーダーからフォロワーに流れる

 5集団効果     マスコミで流れている知識や見解はかりに自分がそれに反対でも多数がそれに従う

 6知識ギャップ仮説 知識のある人ほど情報を高度に処理し、知識の少ない人は情報の処理が下手でますます知識格差が開く

 7スキーマ理論 既成概念や規範で情報を処理したり、考え方を形成する
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これらの知識をどのように活用するか
(1)社会現象の解釈に使う
 「なぜ世の中で野球賭博が問題になるのだろうか。」という現象について
・ どういうメカニズムが働いているかを明らかにする
・ これを通して人々の価値観や意識を探る

(2)社会への働きかけに使う
 (ジャーナリズムの立場、マーケティングの立場)

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1議題設定効果
●野球賭博が話題になったのは一部の週刊誌のスクープから、マスコミ全般への情報の波及がある。
マスコミは、事実の信憑性について疑義がある時は報道を控えていたが、警察の対応、相撲協会の対応をみつつ記事にした。
●マスコミの一部が取り扱うと、各社とも負けじと、TVではワイドショー、新聞では記事などととりあげられ過熱気味の報道になった。
そこで市民はこの問題が世の中での重要議題だと判断するようになる。(議題設定)
●マスコミは話題性の高い情報を伝えようとする。話題性の高いのは、一つは権威への挑戦である。
(作業中)
●議題設定効果が発揮されるのは、@長期的な課題A関心がありながら態度が未決定なものB個人的ではなく「世間的」「社会的な」な議題、C直接体験できない課題,D抽象的ではなく「具体的な課題」である。(竹下俊郎)